やまとびとツアーズ「隠れ美古墳・塚平古墳と和爾、布留の古墳群を訪ねて」(奈良県天理市)

 令和4年1月29日(土)午後、やまとびとツアーズ「隠れ美古墳・塚平古墳と和爾、布留の古墳群を訪ねて(天理市)」に参加しました。


 最初に、天理駅からタクシーで岩屋集落に向かいます。目的の「塚平古墳」は、案内役の雜賀さんと岡下さんが3時間にわたって探索した結果、やっと見つけたそうです。確かに、尾根には古墳らしい箇所が点在しており、一人で行き着くことは不可能に近いです。
 現地に行って尾根道から下を見ると、南斜面に一辺16mの方墳が見えます。

 

 南に開口する石室は、花崗岩切石を積み上げた精美なものです。南側は破壊されていますが、奥壁や天井石が残存しています。

 

 

 また、切石の隙間には漆喰が残っていました。


 次に石上町の「ウワナリ塚古墳」に向かいます。
 前方部を北に向ける全長110mの前方後円墳で、後円部の南に横穴式石室が開口しています。いつもは鍵が掛かっているのですが、天理市教委の方に特別に開けていただきました。

 


 玄室は花崗岩の巨石を積み上げた両袖式で、長さ6.8m・幅3.0m・高さ3.6mと巨大なものです。雜賀さんによると、全国でも五本の指に入る大きさだそうです。

 


 次に、同じ岩屋谷に面する丘陵上に並ぶように築かれている「石上大塚古墳」に向かいます。


石上大塚古墳」は全長107mの前方後円墳ですが、残念なことに、南に開口した横穴式石室の大部分の石は失われています。

 

 

 

 丘陵の北を西に向かって歩いて赤土山古墳に向かいます。途中で南を見ると、「ウワナリ塚古墳」と「石上大塚古墳」が同じ丘陵に並ぶように築かれていることがよくわかります。

 

 「赤土山古墳」は全長106.5mの前方後円墳です。かつては前方後「方」墳と考えられていたのですが、地震による地滑りで墳丘部分が変形していたことが判明しました。

 

 最後は、全長105mの前方後円墳和爾下神社古墳」です。後円部には和爾下神社の社殿が建てられています。

 

 物理的にアクセスが困難な(一人では行き着けない)塚平古墳普段は鍵が掛かっていて近寄ることが困難なウワナリ塚古墳と、二つの難易度が高い古墳の石室に入ることができました。

2022年01月29日