大和高田市「蓮のみちバスツアー」(奈良県大和高田市→吉野町)
令和4年7月7日(木)、大和高田市「蓮のみちバスツアー」に参加しました。
金峯山寺(吉野町)の三大行事の一つである蓮華会は、清浄な蓮の花を蔵王権現に供える法会と、蛙飛び行事に分かれます。
この法会で供えられる蓮は、大和高田市奥田の篠捨池(弁天池)で採取されます。この池には、役行者に関して、(1)産湯を使った池と言う伝承と、(2)母・刀良売(とらめ)による一つ目蛙伝承の二つが残っています
今年は蓮が不作で少ししか咲いていません。
早朝に採取された蓮は、修験者一行により、福田寺・行者堂から刀良売墓に運ばれて法要が行われます。
墓は近年に整備された五輪塔ですが、背後には、役行者が修行した葛城山が聳えています。
その後、弁天社で採灯護摩供が行われるのですが、時間の関係で拝見せずに、25km南にある吉野町の金峯山寺に向かいます。
吉野山では、着ぐるみの大青蛙を載せた太鼓台が練り歩いています。
蔵王堂に着いた太鼓台から下りた蛙は、二人に担がれて蔵王堂のなかに向かいます。
篠捨池で採られた蓮が金峯山寺・蔵王堂のなかに運び込まれると、非公開で蓮華会の法要が行われます。
法要が終われば、蛙飛び行事です。
蛙跳び行事は、崖から落とされた不信心な男が、蛙の姿にしてもらって崖の上に登った後、蔵王堂で人間の姿に戻ると言う伝説に基づくものです。
蛙は飛び跳ねて左右の導師の下へ行って、人間に戻してもらうよう懇願します。
最後に、正面の大導師の下へ行って懇願した結果、やっと人間の姿に戻してもらいます。
蔵王権現様に供えられた蓮は、蓮華奉献入峯により大峯山寺(山上ヶ岳)に供えられます。
なお、蔵王堂前でも採灯大護摩供が行われるのですが、時間の関係で、こちらも拝見できませんでした。
(1)なぜ蓮華会と蛙跳び行事が結びついたのか、(2)なぜ大和高田市の一つ目蛙伝説と吉野町・金峯山寺の蛙飛び行事が結びついたのか、謎は残りますが、蓮取り行事と蛙飛び行事を楽しむことができました。