吉野ビジターズビューロー「吉野杉を五感で感じる旅」(奈良県川上村→吉野町)
令和4年10月1日(土)、吉野ビジターズビューロー「吉野杉を五感で感じる旅」に参加しました。案内は、吉野中央森林組合代表理事の坂本良平さんです。
最初に、川上村下多古に行き、樹齢400年の大径木を見ます。
一帯にはたくさんの大径木が生えており、木漏れ日が神々しい雰囲気を醸しだしています。
車中では、坂本さんから、(1)吉野林業と呼ばれるのは川上村・黒滝村・東吉野村、(2)この地域の材木が初めて外に出たのは豊臣秀吉の伏見桃山城築造時、(3)かつて伐採された材木は筏で吉野川・紀ノ川を下って和歌山で取引、(4)昭和初期に吉野町に取引・加工を行う吉野貯木が開設等の説明があります。
吉野町に戻り、コミュニティハウス「吉野杉の家」を見学します。
2016年に建設されましたが、今ではすっかり光景に馴染んでいます。
1階の内装は吉野杉、2階の内装は吉野檜と凝った造りです。
吉野中央木材では、専務の石橋さんに案内いただき、製材作業の実演を見ます。
大切に育てられた吉野杉は丁寧に加工されますが、驚くほどの安さです。
日本の林業を守るためには、適正な価格設定が必要だと感じました。
最後は、美吉野醸造です。
2011年、60年ぶりに杉桶を使って醸造する「木桶復活プロジェクト」が始まり、「百年杉」として販売されています。
杉桶を使った酒造りは難しいそうですが、今では杉桶の数も増えています。
(1)生えている大径木、(2)吉野杉・檜を使った建物、(3)製材作業、(4)杉桶を使った日本酒造りと多彩な視点から見学することにより、吉野杉の魅力を再認識しました。