ちとせなら「魅惑の磚積石室を体験する(奈良県宇陀市)」

 令和5年5月20日(土)、「ちとせなら」の古墳探訪ツアー「魅惑の磚積(せんづみ)石室を体験する(宇陀市)」に参加しました。講師は雜賀耕三郎さんです。


 磚積石室とは凝灰岩「榛原石(はいばらいし)」の板石を積み上げた石室で、桜井市東部から宇陀市にかけて「古東海道」に沿って存在します。
 最初に、奥ノ芝1号墳と2号墳を訪ねます。いずれも鳥見山から南東に延びる福地丘陵上に営まれた直径10mの円墳で、鍵を開けて石室に入ります。
 奥ノ芝1号墳は宅地開発業者により破壊され、公園内に再構築されました。

 


 奥ノ芝2号墳の石室には、板石を組み合わせた箱型石棺が残っています。

 


 墳丘の上から北を眺め、丘陵が宅地化される前の状況を偲びます。


 その後、西に移動して一辺8mの方墳「西峠古墳」を訪ねます。鍵を開けて石室に入りますが、こちらも移築復元されたものです。


 

 午後は、南東の丹切古墳群を訪ねます。北西に延びる尾根上に築かれており、最初に33号墳を訪ねます。石室には、板石を組み合わせた箱型石棺が残っています。

 

 

 下方の県立榛生昇陽高等学校の敷地内には、34号墳が見えます。


 最後は14号墳です。羨道が埋もれているため、天井石が抜き取られた後からロープを使って石室に入ります。こちらは大きな石を積んでおり、磚積石室ではありません。

 


 なお、磚積石室とはレンガ「磚(せん)」を使った百済系「磚槨墓」に由来するのものであり、磚に加工されていない丹切古墳群は磚積石室でなく「在地横穴式石室」だとする見解もあります(森下惠介先生)。

2023年05月20日|古墳:円墳, 方墳|歴史:古墳時代|奈良県:その他