西播磨ツーリズム振興協議会「城山城ツアー」(兵庫県たつの市)
令和4年3月5日(土)、西播磨ツーリズム振興協議会「城山城ツアー」(兵庫県たつの市)に参加しました。案内は、城山城(きのやまじょう)を知り尽くした前たつの市歴史文化財課長の義則敏彦さんです。
城山連山の尾根筋は南北5kmに延びており、その中央部に位置する亀山(きのやま、340m)の南麓に赤松氏が築いたのが中世の城山城ですが、古代山城があったことも確認されています。
32基を数える馬立(うまたて)古墳群を抜けて大手道コースを進みます。
大手道を進むと、「南無阿弥陀仏」と彫られた供養碑があることから、古代山岳寺院があったことが推定できます。
さらに西に進めば、近世に灌漑のために掘られた「亀の池(きのいけ)」があり、ここで昼食です。
土塁の上を歩き、古代山上の門の礎石だった「築石(つきいし)」を見学します。
山頂を経て、全長40m・高さ3mの大石塁に行きます。
大石塁の南西には、中世に掘られた城内最大の堀切があります。
山頂の南の削平された場所が中世山城の主郭部で、井戸跡もあります。
さらに南に進むと礎石建物跡で、古代山岳寺院の本堂跡だと考えられています。
東に進むと展望が開けた見張所に出ます。
東に向かって下ると、はっちょう塚古墳群です。中央に位置する7号墳は上円下方墳の可能性もある三段築成の方墳で、この地域では最上位クラスの古墳です。
兵庫県西播磨地域には、利神城(りかんじょう、佐用町)・白旗城(しらはたじょう、上郡町)・感状山城(かんじょうさんじょう、相生市)の他にも立派な山城がたくさんあることを体感できた一日でした。