利神城ガイドツアー(兵庫県佐用町)
令和4年4月26日(火)、国指定史跡「利神城跡(りかんじょうあと、373m、兵庫県佐用町)」に登りました。整備中のために、地元ガイドさんの案内でしか登城できません。
戦国時代に別所氏によって築かれた中世山城ですが、江戸時代初期に池田由之(姫路城を大改修した池田輝政の甥)により、山頂周辺を総石垣構造にするなど大改修が行われました。
利神城は、(1)山頂付近の山城地区、(2)西山麓の御殿屋敷地区から構成されており、本来の登城口は西側なのですが道が荒れているので、南西から登ります。
なお、御殿屋敷地区の南石塁は智頭急行鉄道で分断されてしまっています。
高木が生えた急な坂道を進むと、三の丸に出ます。
北には本丸が聳え、東には馬場や大堀切が見えます。
昨年7月に登城した際は三の丸まででしたが、今日は二の丸や本丸にも行けます。
二の丸から見下ろすと、三の丸の両側に厳しい切岸(人工的な急斜面)が造られていることが分かります。
本丸東の虎口(こぐち、出入口)には立派な石垣が築かれています。
本丸から西を見下ろすと、佐用川に沿って走る因幡街道が目に入ります。
その北には、大坂丸が見えます。その南西には、横移動を防ぐために麓から延びる大竪堀があるのですが、木が生い茂っていて確認できません。
本丸北東の尾根筋には土造りの鴉丸(からすまる)があり、傾斜が厳しい北側からの攻撃が困難だったことが分かります。
本丸に登ることにより、利神城の全体像に関する理解を深めることができました。