那波野古墳(兵庫県相生市)、永富家住宅(兵庫県たつの市)ほか

 令和3年7月16日(金)午後、JR相生駅前で自転車を借りて、相生市の古墳時代の史跡と、隣接するたつの市の近世の史跡を訪問しました。走行距離は17.5kmですが、今回はパワーアシスト自転車(800円)なので楽でした。


 最初の目的地は、因念寺(いんねんじ)(たつの市揖保川町)です。門前に植えられている龍舌蘭(中南米産)が、15年ぶりに花を咲かせていると聞いたからです。
 山門より高く7mに育っており、黄色い花を付けていました。

 


 山門は、江戸時代初期に築造された龍野城の大手門を、明治初期に移築したものです。

 


 龍野城の大手門が、なぜ4kmも南に離れた因念寺に移築されたのか疑問に思ったのですが、近くにある重文「永富家住宅」を訪れて理由が分かったように思います。
 永富家は庄屋を兼ねた大地主で、龍野藩に資金を融通したり年貢米を大坂に積み出すことを請け負うなど、脇坂氏と深い繋がりを持っていました。多分、その関係でしょう。

 

 

 西に戻り、那波野古墳(なばのこふん、相生市)に行きます。古墳時代終末期の七世紀に築かれた直径25mの円墳です。播磨でも最高クラスの横穴式石室を有しています。
 しかし、石室の入口は鍵が掛かっており、隙間から覗いただけです。

 

 

 次に、近くにある塚森古墳を訪ねます。JR山陽本線の列車内から見て気になっていた古墳です。
 円墳だと思い込んでいたのですが、西側に短い前方部の痕跡があり、墳長60mの帆立貝形古墳(前方後円墳)の可能性が高いそうです。

 


 訪れた四か所の中では、越後の豪農屋敷を思わせる壮大な「永富家住宅」が最も印象に残りました。

2021年07月16日|古墳:円墳, 前方後円墳|歴史:古墳時代, 近世・近代|兵庫県:播磨