彦根城(滋賀県彦根市)
令和3年9月10日(金)、残っている青春18きっぷを使い果たすべく、彦根城に行きました。
なぜか町中にある平城だと思い込んでいたのですが、7月に参加したクルーズで琵琶湖畔に聳える山城だとわかり、気になっていたのです。
姫路城と同様に彦根城には内堀・中堀・外堀が築かれ、中堀の内側の構造がほぼ残されています。そこで、JR彦根駅前でレンタサイクルを借り、建物だけでなく城郭構造も楽しむことにしました。
東の佐和口から中曲輪に入ります。多聞櫓は江戸時代に再建されたもので、中に入ればL字型の馬屋があります。
表御門跡を通って内曲輪に入ります。
内堀に面する石垣は、上部が鉢巻石垣・下部が腰巻石垣・間が芝土居となっています。姫路城にはない珍しいものです。
表御殿は明治初期に解体され、今は彦根城博物館として再建されています。
表御殿の南にある「鐘の丸」に行きます。表御殿から鐘の丸に向かう斜面には、斜面移動を妨げる登り石垣と竪堀が築かれています。
鐘の丸と太鼓丸の間には大堀切が設けられ、非常時には落として敵の侵入を防ぐ木橋が架けられています。
天秤櫓から太鼓丸に入ります。
太鼓櫓は、太鼓の音が城内に聞こえるよう、背面も開放されています。
太鼓櫓を過ぎれば、天守と本丸御殿があった本丸です。
天守の前には、ひこにゃんがいました。
国宝の天守は三層三階で、二層目と三層目には禅宗寺院に用いられる花頭窓が設けられています。
ここから、西の丸三重櫓及び続櫓に向かいます。天守に匹敵するような大きな櫓です。
西の丸と出曲輪「人質郭」の間には大堀切があり、木橋が架けられています。
この後、中堀に架かる京橋口を経て、大手門に向かいます。
内堀南西部の虎口には内曲輪で唯一の桝形門があったことから、表御門ではなくここが大手門だったと考えられています。
中井均著『彦根城を極める』(サンライズ出版、2017年)を片手に探訪することにより、城郭に関する知識を深めることができました。