毎日新聞旅行「大峰奥駆道を歩く(金峯神社→五番関)」(奈良県吉野町→奈良県天川村)
令和3年7月7日(水)、毎日新聞旅行「大峰奥駆道を歩く(金峯神社→五番関)」に参加しました。
大峰奥駆道(おおみねおくがけみち)とは、奈良県吉野と和歌山県熊野の二大聖地を結ぶ修験の道のことです。途中にある奇岩などは神仏が降臨する場所として「靡(なびき)」「宿(しゅく)」と呼ばれる行所になっています。
第一回目の今回は、奈良県吉野町を出発して川上村や黒滝村を経由して天川村に下る12kmのコースです。
バスはJR大阪駅前を午前7時50分に出発して、吉野山の「奥千本口」に向かいます。
雨が降るなか、金峯(きんぷ)神社の右手を進んで山道に入ります。見晴らしの良い場所に出れば、荒れ果てて痛々しいた奥千本が目に入りますが、現在、桜再生プロジェクトが始められています。
吉野山(大峯山と同様に複数の峰の総称)の最高峰である青根ヶ峰(858m)に登ります。吉野町宮滝からはそびえ立つ姿が見え、金峯山信仰の根底には青根ヶ峰の水分峯信仰があったと考えられています。
しかし、山頂には木が生い茂っており、展望はありません。
林道吉野大峯線に出て歩いていると、前方に四寸岩山(しすんいわやま)が見えてきます。
左手の山道から四寸岩山に向かって、急な試み坂を登ると、試み茶屋跡や守屋茶屋跡があります。
さらに尾根道を進むと四寸岩山(1,236m)です。山頂からは西南に大きく展望が開けており、晴天ならこれから向かう大天井ヶ岳が見えるはずなのですが、残念ながら霧に包まれています。
南に下ると、浸食された石灰岩の奇岩足摺石があり、その横にある足摺小屋で昼食を摂ります。小屋の中には小さな蔵王権現様が祀られています。
山道を下り、林道を横断してからは再び山道を登り、近世の百町茶屋跡を過ぎれば二蔵小屋です。
二蔵小屋の横は大正以後の新百丁茶屋跡で、不動明王様を祀る祠と役行者様を祀る祠があります。
ここから急坂を登れば、大天井茶屋跡です。晴天であれば四寸岩山が見えたはずです。
さらに登れば、大天井ヶ岳(1,439m)です。やはり霧に包まれていて眺望は期待できません。
山頂を下った所にある鞍部が現在の女人結界の五番関で、結界門があります。
女人結界門の手前を右に進み、急坂を下って林道に向かいます。
ここから、バスで天の川温泉センターに向かいます。浴槽は高野槇で作られており露天風呂からは山々が望めます。
生憎の雨天で眺望は楽しめませんでしたが、稜線を走る奥駆道の雰囲気を感じることができました。