やまとびとツアーズ「棚田の里にまだ見ぬ古墳を訪ねて」(奈良県宇陀市、桜井市)
令和4年4月23日(土)、やまとびとツアーズ「棚田の里にまだ見ぬ古墳を訪ねて(宇陀市、桜井市)」に参加しました。
最初に、今回のメインである嶽山(だけやま)古墳(宇陀市)に向かいます。普段は林道に鉄柵があって入れないのですが、特別に開けていただきました。
墳丘は直径10.7m・高さ2.5mの円墳です。
羨道から奥を覗くと土で埋もれています。
しかし、天井石の一部が欠けているので、その隙間から入ります。
ガイドの雜賀耕三郎さんが、出入りするコツを実演されます。
玄室は長さ2.2m・幅1.6m・高さ1.8mで、さらに長さ2.0m・幅1.2m・高さ0.96mの奥室があります。奥室にも入ってみました。
奥室で連想するのは花山西塚古墳(桜井市)の磚槨式石室で、2km程度しか離れていない両者はどんな関係にあるのか気になります。
ここから西に向かい、粟原と岩坂の境となる尾根上にある粟原森貝(おうばらもりがい)古墳群(桜井市)をめざします。
昨年11月27日(土)に桜井市観光協会「わくわくドキドキ大和桜井の古墳探訪!狛・岩坂編」で歩いたのとほぼ同じコースです。
最初は2号墳です。斜面を削って造営されており、北側には厳しい堀割が残り、方墳だと推定されています。
全長4.25m・幅1.05mの横穴式石室に関して、『桜井市の横穴石室を訪ねて』には《石室内部は土砂が溜まっており入ることはできない》と書かれていますが、大部分の人が腹ばいで入りました。
すぐ東には1号墳がありますが、こちらは全体が土砂に埋まっていて内部を覗くことができません。
少し離れた3号墳に移動します。
最初から2つの石室を構築することを想定した双室墳です。
西側の石室は全長4m・幅1mで、先の本には《辛うじて中が覗ける程度》と書かれていますが、やはり大部分の人が腹ばいで入りました。
東側の石室は全長3.6m・幅1mと西側と似た規模ですが、こちらは辛うじて中が覗ける程度です。
墳形は不明ですが、北側を中心に葺石の痕跡が残ります。
最後は、直径10m・高さ2mの円墳「岩坂式シ山古墳」です。
北に向かう尾根上に築かれていることから、被葬者は初瀬谷の有力者だと推定されています。
玄室は長さ4.1m・幅1.7mで、羨道がそんなに土砂で埋まっていないので、簡単に入ることができます。
人数が少なかったこともあり、古墳造営技術を素晴らしさを、より深く体感することができました。