書寫山圓教寺「新緑まつり」(姫路市)
令和4年5月3日(火、祝)、人混みを避けて、自宅近く書寫山圓教寺(しょしゃざんえんぎょうじ)に行きました。
996年に性空(しょうくう)上人が創建した天台宗の寺で、懸造の摩尼殿は昭和8年に再建されたものです。
西国巡礼札所に選ばれていることから多くの巡礼者が来られますが、大半の人はロープウェイを利用して山上に登り、摩尼殿まで往復するだけなのでもったいないことです。
ロープウェイ山上駅近くにオープンした展望デッキ「ミオロッソ書写」からは南東に展望が広がります。
摩尼殿に向かう参道から東には、遠く明石海峡大橋が見えます。
5月3~5日は「新緑まつり」で、摩尼殿の西奥にある「大講堂」「常行堂」「開山堂」の内部が公開されており、写真撮影も可能です。
重文「大講堂」(室町時代)の本尊は平安時代の重文「釈迦三尊像」です。
重文「常行堂」(室町時代)は常行三昧を行うための道場で、中央に重文「阿弥陀如来坐像」がおられます。
常行堂の北部分には、大講堂の釈迦三尊に舞楽を奉納するための舞台が設けられています。
開山堂(江戸時代)に秘仏として安置されている性空上人坐像は、1288年に慶快が造りました。
開山堂の隅木を支える組物には力士像が彫られていますが、北西にだけはなく、重みに耐えかねて逃げ出したとの伝承があります。
今回、私は東の置塩(おきしお)坂から登りましたが、山岳仏教であることが体感できる厳しい坂です。
途中には、半肉彫りの石仏があり、チベットの国旗が掛かっています。
北東には、赤松政則が築城した中世の山城「置塩城跡」が見えます。
帰りは、北西に向かって鯰尾(ねんぴ)坂を下り、森林浴を楽しみます。
坂の名前は、赤松政則の命により麓に鯰尾知方が住まいを設けたことに由来します。
近場で快適なトレッキングを楽しんだ半日でした。