鶉野飛行場防空壕跡・一乗寺(兵庫県加西市)
令和4年7月31日(日)、姫路市に隣接する加西市の近代史跡と古代史跡を見学しました。
最初は、鶉野(うずらの)飛行場防空壕跡の見学会です。鶉野飛行場は昭和18年に完成した姫路海軍航空隊の軍事施設で、滑走路のほか数多くの防空壕や対空機銃座などの戦争遺跡が残されています。
しかし、市道鶉野飛行場線建設に伴い「北田池L字形防空壕」が取り壊されることとなり、見学会が開催されました。
この防空壕は南東に開口しており、全長3.3mの前室と、8,5m+19,0mの本室があります。
側壁コンクリートの外側は土を掘った壁面に打設されているので、鋤やスコップで掘削した跡がコンクリートに転写されて残っています。
基地の西端・送信所の近くにありますが、用途は不明です。
その後、「法華山一乗寺」に参拝します。
飛鳥時代に孝徳天皇の勅願により法道上人が開山したと伝えられ、鎌倉時代には西大寺の叡尊上人が来られたとの記録が残ります。
平安時代の国宝「三重塔」が有名で、本尊は五智如来です。
心柱が初層の天井から立ち上がっていること、三重の屋根に「むくり」(↔反り)を作っていること、各層の屋根に稚児棟がないことが特徴です。
重文の本堂「大悲閣」は懸造の八間堂で、江戸時代の再建です。眼下に三重塔が望めます。
西国二十六番札所なので巡礼のバスが来れば賑やかになるのでしょうが、静かな雰囲気の中で参拝できました。