岩橋千塚古墳群ガイドツアー「大谷山22号墳」(和歌山市)
令和5年1月29日(日)、岩橋千塚(いわせせんづか)古墳群(和歌山市)のガイドツアーに参加して、非公開の大谷山22号墳の横穴式石室に入りました。
岩橋千塚古墳群岩橋古墳群は紀直(きのあたい)系集団の墓域だと考えられています。岩橋型横穴式石室と呼ばれ、①板状の結晶片岩、②石棚・仕切石や石梁、③玄室前道等の特徴があります。
大日山頂(141m)には墳長86mの前方後円墳・大日山35号墳があり、その北の大谷山頂(132m)にあるのが墳長68mの前方後円墳「大谷山22号墳」です。
二つの山は和歌山城の大天守からはっきりと見えることから、逆に二つの古墳は平野部から大きく見えたことでしょう。
大谷山22号墳の玄室は長さ4.1m・高さ3.2mで、2枚の石棚と水平方向に取り付けられた1本の石梁があります。
玄室は両袖式ですが、玄室前道・羨道は左寄りにあります。
墳丘南側の別区(べっく)からは、様々な形の埴輪が出土しました。
大谷山には樹木が生い茂っていますが、大日山は伐採されているので大日山古墳の墳長から北には大谷山が、西には和歌山市内が一望できます。
和歌山城の大天守も見えます。
大日山25号墳の玄室は、平成29年3月に見学しました。
東方には墳長86~88mと岩橋千塚の中では最も大きい前方後円墳・天王塚古墳があります。玄室は5.9mと全国で二番目の高さで、2枚の石棚と8本の石梁で支えられています。こちらの石梁は垂直方向に取り付けられており、令和4年8月に見学しました。
岩橋千塚古墳には小さな古墳群があり、被葬者は渡来系集団の墓域だと考えられています。
前山A56号墳の3.88mの石室(羨道+玄室)は妙に落ち着きます。
特徴のある岩橋千塚古墳群には、奈良の古墳とは違う魅力があります。