龍田古道「龍田山の信仰体感ルート」(奈良県三郷町、大阪府柏原市)
令和3年5月16日(日)午前、龍田古道(奈良県三郷町(さんごうちょう)・大阪府柏原市(かしわらし))の「龍田山の信仰体感ルート」を歩きました。5月3日(祝)に「古代行幸路ノスタルジックルート」を歩いたので、その続きです。
天気予報は雨でしたが、午後から大淀町で講演会を聴講するので、決行しました。
前回に参拝した龍田大社には寄らず、JR三郷駅から三室(みむろ)遊歩道をめざします。
遊歩道を少し歩いた右手に、大伴家持の萬葉歌碑「龍田山 見つつ越え来し」(巻20・4395)が建っています。揮毫は、龍田大社と同じく坂本信幸先生です。
歌碑の右手を奥に進んで、三室山2・3号墳を見学します。すぐ近くなのですが、少し道がややこしく、私も少し迷いました。
この古墳は、三室山中腹に東面して並ぶ長方墳は、同一規格(南北21.5m・東西17.5m)で築造された双墓(ならびはか)で、南北60m、東西43m以上の共通した墓域を持っているそうです。現地ではっきりと確認したかったのですが、草が生い茂っていたため何となくしか分かりませんでした。
この二つの古墳は、それぞれが一墳丘に二つの横穴式石室を持つ双室墳です(石室は計4つ)。道に近い石室(2号墳の南石室)が開口しているので入ってみました。
無袖式のこぢんまりとした玄室です。後期古墳らしく、切石が使われています。
山道を進んだ先には展望台がありますが、前の木が育ちすぎていて展望を妨げています。
険しい道を進めば、右手に「龍田大社本宮跡」があります。龍田山とは信貴山から南に延びて大和と河内を隔てる山々の総称で、その中の三室山(137m)は龍田大社の神域「神奈備」とされています。したがって、石碑より奥へは立ち入り禁止です。
さらに進んで車道に出れば、龍田古道里山公園です。
公園を過ぎて少し西に戻れば、眼下に河内平野が広がります。
北に進めば展望が開け、ブドウ畑の向こうに奈良盆地の展望が広がります。大和三山も一望できます。
来た道を少し戻り、御座峯(ござがみね)に行きます。風の神が降臨したとされている場所で石碑「龍田山 伝承の地」が立っています。ここも奥は神域なので立ち入り禁止です。
ここから、JR河内堅上駅に向かって下ります。
途中には、雁多尾畑の氏神「金山媛神社」や青谷の氏神「金山彦神社」があり、いずれも式内社で、製鉄技術集団が祖神を祀ったものとされています。この辺りから雨が降り始めました。
ルートマップでは標準時間が1時間30分となっていますが、見所が多くて3時間以上かかりました。
前回もそうですが、柏原市に比べて三郷町では道案内の看板が充実していると感じました。
次は、天気が良い日を選んで「龍虎をめぐる!パワーチャージルート」に挑戦したいと思っています。