吉野山「喜佐谷・吉野水分神社」(奈良県吉野町)
令和4年1月7日(金)、今年初めての奈良行きは吉野町です。
近年は、近鉄吉野駅から歩いて如意輪寺→金峯山寺と言うコースだったのですが、今年は、近鉄大和上市駅からスマイルバスで宮滝まで行き、そこから、象山と三船山(二つも独立峰ではありません。)の間にある喜佐谷を登ります。
喜佐谷では大伴旅人「昔見し象の小川」(巻3・316)など多く万葉歌が詠まれており、犬養孝先生も愛されました。
閑静な山道を登れば右下に階段状の「高滝」があり、高い所から水が繊細に流れ落ちています。本居宣長は『菅笠日記』」で、この滝が象の小川・この辺りが象山だろうと書いています。
途中の日拝地蔵に参拝した後、、如意輪寺に向かう参道と分かれて、上千本をめざします。
道の傍らには、昨年の「MIND TTRAIL 奥大和」で展示された三原聡一郎「ちいさな観測所」が残っていました。
上千本で「さくら咲競(さくら)プロジェクト」が進められている場所を過ぎれば、「雲井桜」で車道と合流します。
ここから少し登れば「吉野水分神社」です。豊臣秀頼が再建した重文の本殿・幣殿・拝殿がコの字型に並んでいます。
「みくまり」が「こもり」に転化して「子守明神」とも言われており、この神社に両親が祈願して生まれたとして、宣長もお礼に参拝しています。
前日の6日(木)に降った雪が残っており、いつもに増して静謐な雰囲気でした。
少し下った「花矢倉」の辺りから金峯山寺「蔵王堂」を眺めます。4月になれば山桜で華やかになるのですが、今は寂しい風情です。
途中の路上に「辰之尾集落 眺望良好地すぐそこ」と書いたパネルがあったので行ってみると、二上山・葛城山・金剛山が一望に望める素晴らしい眺望でした。
昼食は、富豆茶屋林で「麻婆ラーメン」をいただきます。豆腐づくし膳が定番なのですが、奥さんこだわりの新製品なので試してみました。さすがに林豆腐店の絹ごし豆腐だけあり、辛味とみごとに調和しており、冷えた体が温まりました。
その後、金峯山寺に参拝しました。これが初詣になります。松の内にも関わらず、他に参拝者を見かけませんでした。
防災施設整備工事足場が組まれた蔵王堂の前には門松が置かれていました。
中井春風堂が休みだったので、そのまま七曲を下ります。旅の最後に、下った所に鎮座する「幣掛(しずかけ)神社」に参拝します。この神社は、元旦のNHK「奈良“ニッポンはじまり”の旅」にも登場していました。
帰りは、久しぶりに近鉄特急「青の交響曲」に乗りました。